Au revoir and こんにちわ

はてなダイアリー的には、インターネットウィークも振り返られていないという体たらく。年末から今まで公私ともに忙しかったので大変失礼しています。

それはそれで後から追いつくなりするとして、今日は我が身の変化をお知らせしたいと思います。

実は、2000年にグローバルワンに入社して以来7年間お世話になったフランステレコム(グローバルワンも入社直後にFTが単独オーナーになったので)を今週いっぱいで離れて、来週からはJPNICの専従となることになりました。

7年と言ってもやっぱりそこそこ長いです。グローバルワンでは初めて外資系企業というものを経験し、ネットバブル崩壊とともに合併組織変更と忙しく、その次にはベンチャーテルコに入社したはずだったのに元国営電話会社の指揮下で Regional Responsibilityとなり、フランス人上司の元で中国人を中心としたスタッフのサポートをやることに。最後は研究開発部門に異動となって2年間でした。いい経験をしたと思います。

JPNIC側では、1999年くらいから検討部会の稼働が異常に多くなり始め、2000年には部会主査を拝命してAPNIC EC選挙に出ることに。2002年には今度はJPNICで理事となってIP事業の責任者となりました。そうやってどんどん深みにはまるというか、やればやるほど、APNICにおけるNIR体制の検討だとか、WSIS/WGIG/IGFといったインターネットガバナンスの動きだとか、より難しいアジェンダが増えて行きました。

FTの研究所も懐が深くて、移ってきたときにはやろうと思ったら結構いろいろなことができそうな感じだったのですが、遠隔地の研究所、小さな所帯の趨勢としてより得意な分野に固めて先鋭化を計りたいという動きになり始めたこともあって、ちょっとやりにくい面の方が増えてきました。そんな中でも、外での活動が増えて行く僕に対して、好意的にその活動を認めてくれていたのですが、

やはりこのような体制は自然ではないなと思うようになりました。むしろ、JPNICに両足を突っ込んで、専心する方が、ここ数年でこの領域で呼ばれることが多くなった僕にとっては自然な形だろうと思うようになりました。

JPNIC側の台所事情からすると、僕のような人間を一人雇うというのは結構大変な訳ですが、執行陣からもサポートをいただき、専従を認めていただきました。

JPNICでは今までパートタイムでやっていたIP事業部の部長というポジションをフルタイムでやるということになって、IPアドレス管理の業務が高度化していく中でも確実に積極策を打てるようがんばりたいと思います。

なんでしょう、退路が断たれたとでもいいましょうか、本業としてやるわけですから、一切言い訳が聞かないことになります。そう思うと身が引き締まる思いですが、今くらいの歳でそういう環境に置かれるのは悪くないと思っています。

おそらくよく聞かれることだろうと思いますので申し上げると、2002年の選出以来務めてきました理事のポジションは辞任することになりました。これは執行陣のなかでああでもないこうでもないと議論した末の結果なのですが、理事のまま専従となる場合、一般的には専務理事などのイメージで、社団の全事業を統括して責任を持つポジションと捉えられかねず、リスク要素となるであろうと考えたからです。


中期的な展望としては、今のIP事業がさしかかっている状況をみても、JPIRRしかり、IPv4アドレス枯渇しかり、またデータベースプライバシーの問題をとっても単に台帳管理に留まらず、インターネットの運営要素として、他の要素との関連を考慮しながら設計しなければならない局面にきていますが、もっともっとインターネット運営のコーディネーション全体を見つめる仕事として、JPNIC全体の業務を再構築できないか、と思っています。


よりいっそう精進して参りますので、皆さんからも倍旧のご厚情とご指導ご鞭撻を賜われれば幸いです。
ちょっと固すぎましたかね :-p 今後ともよろしくお付き合いくださいませ。