情報通信政策研究会議

情報通信政策研究会議という活動が始動しつつある。Information and Communication Policy Conference (?)を略してICPCと呼ぶもので、慶応大学の土屋大洋さんが中心となって、主に若手の研究者を募って政策検討を行おうと言うものである。

って、僕は政策研究者じゃないし、なぜ顔を突っ込んでいるのか。
6月に準備会合というものがあってこのときにGLOCOMの石橋啓一郎さんが呼んでくださった。「何で私に?」と尋ねたら、「技術者の方に来ていただきたかったんですが、こういう話をしてびっくりしない人を探してたらほかにいなかったんですよ」とのこと。ふーむ。。そうなんですか。。

と言うわけで、まぁ確かにJPNICみたいなところで政策の真似事くらいのことはやっているし、インターネットに関係するところでは政策的な動きが気になるところでもあるので、興味の範疇ではある。ただし、ホンチャンの政策とか、政策学とかに関しては単なる門外漢である。
 
準備会合のときに聞いた話。
 
米国にはTPRC(Telecommunications Policy Research Conference)というものがあって、これの日本版みたいなものを目指したいとのこと。
TPRCというのは、米国の政策研究者と政府の政策担当者が「ネクタイを外して」「組織を負わずに個人として」ざっくばらんに政策を議論するというもので、毎年行われているものらしい。
で、日本と米国の間の政策形成過程には大きな違いがあって、米国の場合、政府,政策検討のシンクタンクロビイストといった人々の間で人材の流通があり、結構順繰りにこれらを経験したりしていて、政策検討に関して複数の立場の一定の人材が常に確保されている。しかもそれがワシントンDCに終結している、と言う状態だとのこと。
それに比べると日本では、一言で言うと「政策を作るなら官僚になるほかない」くらいの状態で、シンクタンクも発注者に対して調査研究を提供するくらいの領域を抜けられないという状態だとのこと。

なるほどねぇ。

と言うわけでこれを聞いている間も、呼ばれたものの自分の立ち位置が今ひとつ定まらない気持ちがしていたのだが、その上に土屋さんから「プログラム委員をぜひ」などと言われ、結局引き受けてしまった。皆さん私のことを見て、政策研究者と思う方は誰もいらっしゃらないでしょうから、門外の輩が一人くらいほしかったと言うことだろうと解釈したのだった。

そのご期待に沿うための第一歩は、澄んだ瞳で分からないこと分からないと聞くことだろうと思っているのであった。

で、今日はそのプログラム委員会がありました。於GLOCOM。