SANOG8終わる。

IPv6 Technical Summit in Karachi

SANOG8 Conference Track

概観というか雑感は前の日に書いたとおりですので、もう少し詳細に。プログラムとスライドはこちらから全てご覧になれます。http://www.sanog.org/sanog8/downloads.htm
workshopとtutorialは見ていないし、APRICOTに準じるってことで省きます。Conferenceだけ見てみるとなんとなくJANOGと同じ雰囲気に見えるとして、比較をするとこれが結構内容が濃いことが分かります。
ciscoやjuniperは技術力を見せ付けるべくガチガチに技術的なものを送り込んできます。またこの地はciscoが圧倒的に強いということか、ciscoのほうがやはり技術屋の層が厚いということか、Khalid RazaとSalman Asadullahは純粋に技術的であるのに比べJuniperは技術というより自社製品の売り込みという感じが見え隠れする内容でした。ダラダラ長いし、何よりスーツ着てるし、みたいな。
ただ、C,J、またGaurabやPhilipといった良く見る人たちを除いた、ローカルの発表もなかなかのレベルです。その辺がとても印象的でした。

ISOC BoF

木曜日の夕刻にISOC BoFと称して時間が取ってあって、その実体はMirjam Kuhne(昔RIPE NCCISOC事務局)からスライドを託されたGaurabがISOCの活動のアップデートをするというものでした。ISOCは途上国系のアクティビティに対する援助をプロジェクトとして真面目にやっていて、SANOGもその1つ。お金が落ちていて、Annual ReportとIETF Journalが配られていました。
発表中、「ISOCは技術と政策の間を取り持つ。。。」なんてクダリがあって、いや僕案外そんなところやってるなぁと思ったり、前々から感じていた、インターネットガバナンスのコーディネーションって、ISOCがもっと前面に出てきていいのに、とかいろいろと思うところあり。
実はその後、Latif Ladidと長話することになるのですが、彼は政治的というか、人の動きでモノを眺める言い方が多くて、「ICANNなんてISOCがやればよかったはずなんだけど、Vintと***(名前失念)が喧嘩したもんだから。。。。」などなどと。他に「IETFの中だってIPv6の採択でv6派と***派がいて、***派は全部干されて。。。」と更に。はぁ。「What a human...」と言ったら笑ってましたが、素直にウノミにするとして、協調してやるべきものを、勝ち側も奢らず負け側も意固地にならず、って感じになかなか行かないもんなんですかね。そんな頂上で仕事している人たちでさえそんなことやってるのは、なんともはや、、と。

APNIC Open Policy Meeting Showcase

金曜日は半日、APNICがOPMの内容を説明するセッションをshowcaseと称してやります。このshowcaseの内容も、APNICの役割,OPMの構成,コミュニティの参加の重要性、と凄く整然と分かりやすく発表してあって、素晴らしかった。聞くと、Anne Lordが一言一句レベルでチェックしていて、リハーサルを4回くらいやるらしいです。凄いや。確かにoutreachの仕事はメッセージがちゃんと伝わって初めて意味があるんだろうからとても重要だろうけど、JPNICでももうちょっとこの辺こだわってやっていいのかもしれないなと思いました。

ちなみにAPNICからはSave(Policy Development Manager), Champika(Training Specialist), Sunny(Hostmaster)の3人衆。本当はKapil(Liaison Officer Subcontinent)が来るはずだったんですが、彼はインド国籍で、パキスタンとの衝突でVisaが降りなかった。Sunnyもインド出身だけどSunnyはオーストラリア市民権を持っているようで、そこは平気。難しいですねぇ。

PTCL訪問

パキスタンのincumbentはPTCL(Pakistan Telecommunication Company Limited)ですが、SANOG8にも出席。金曜日のプログラムが終わった3時から訪問することになりました。訪問団(?)は、Gaurab, Philip Smith, Bill Woodcook, APNIC3人衆,ホストであるNetworkers' Society of Pakistanのチェアマン、Yusuf Bhaijiに僕。
PTCLのバックボーンの説明を聞く。全部で2.4Gbpsくらいのupstream capacityを、Telecom Italia, BT, MCI, Teleglobeなど数社に、SeaMeWe3, SeaMeWe4の分けて出していると。国内はAct/Standbyシステムです、と。
それに対して、Gauran, Bill, Philipが「それならAMS-IXとかLINXとかまで線引っ張って、IXにつないで、free peering policyな人とだけでもpeeringしたら、トランジットコストは劇的に落ちるよ、あ、ついでにシンガポールか香港まで持って行ってアジアもどうにかして。。」とか、寄ってたかって凄く具体的なアドバイスを始めました。きっとコンサル買ったら高いよ?というか、PTCLはお得だったね。:-) この人たちってこうやって知っていることを教えてあげることに何のためらいも感じないのが凄いよ。
マシンルームに行くと、GSR3台と7513が鎮座ましました。upstream 2.4Gbpsとともに、国内インターネットの規模を推し量る数字として。

IPv6 Technical Summit in Pakistan

僕カラチに来るまで知らなかったのですが、SANOG8の直後にIPv6 Technical Summit in Pakistanなるイベントがあったんですよ。Pakistan IPv6 Forumを設立するらしいのです。写真はSummit風景。
https://nspdesk.wordpress.com/business-ipv6-forum-karachi
そういうわけでLatifも来ていたわけです。台北AP IPv6 Summitをやっていたのが8/1,2,3なのでそこから続いてきたのかと思ったら、インドで政府関係者とミーティングしてそこから来たらしいです。SANOG8から引き続き、KhalidとSalmanが(実はSANOG8と同じスライドだったような)発表を。Latifも含めて3人で1日を埋めようという、大雑把というか野心的というか:-p。というわけで僕のところにお鉢が回ってきて、何か喋ってくれと。これは良い機会だってことで、IPv4アドレス枯渇レポートの内容がちょうどTWNIC OPM向けに英語で作ってあったのでこれを小修正して喋ることに。これはそこそこうまく喋ることができました。
Latifのプレゼン、これで3回目くらいに見ますが、なんか、いつもスーツを着ていて上品げに見える人にしては、本当にスライドがうるさくて下品だなぁ。。。なーんて。。