IPv4アドレス在庫枯渇問題に関する検討報告書(第一次)

これ以外のこと何かやったっけな、と思うほど今年はこれ一色だったような気がします。
着任が1月20日だったのですが、その直前のJANOG19ミーティングでは会場から本件検討の方向性の審議のために経営会議に電話参加していました。
6月19日の姿勢表明の直前はプレスリリース,総会の発表資料,Q&Aの準備でしたし、それが終わったら会議体の編成と取り回し。会議体の取り回しは検討それ自体に比べるとオーバーヘッドと言わざるを得ませんが、いろいろな層の皆さんに納得していただきながら物事を進めるためには必要だと思いました。

ワーキンググループでの検討から、この報告書に入りきらなかったことは山ほどあります。今後の検討に活かさないとバチが当たりそうです。諮問委員会の委員の皆さんからは、期待したとおりの示唆深いご指摘をいただきました。さすが第一人者の方々です。WGも諮問委も、限られた人数の人選はやはり苦労するのですが、一生懸命やったことが、ちゃんと結果に戻ってくる気がしました。

目新しいことがあまりないと評されることもありますが、今まで積み上がらない議論で終始していたIPv4アドレス在庫枯渇の問題をひとかたまり検討して、外堀を埋めてIPv6の導入を推進するべきなのだ、という方向性を打ち出すところまで論じたことの意義は大きいのではないかと思います。

JPNIC会員アンケート(報告書67ページから)の結果から、多くの事業者の皆さんはIPv6の対応をしなければならないことは薄々お気づきながら、納得まではしていない+何をどう進めれば分からない、という状況にお見受けします。そういう方々に、ひとかたまりの議論を提示するのは重要なことだろうと思います。

とりあえずリリースに当たって思うことを一通り書きました。まだまだ思うところがありますが、思い出すたびに書きたいと思っています。


金曜夕方のリリース以来、既にWeb媒体ではいくつか取り上げていただいています。ありがとうございます。

。。。ググればいろいろ当たりますね。失礼しました。


スラドもね。


で、JPNIC Webにおける参照先はこちら。