遅ればせながら、IGF

最近あんまり書かなくて、、とか、ついつい言い訳がましい文句から書き出すことが多いなぁ。。結局大作を書こうとしているからダメなのかも知れない。

Internet Governance Forumである。初回であった2006年アテネ会合には参加して、そこそここちらにも書いた。
http://d.hatena.ne.jp/maem/20061112/p1
http://d.hatena.ne.jp/maem/20061113/p1
今回2007年のリオデジャネイロ会合、実はworkshopに登壇することが予定されていて、隙あらば出席したいと思っていたが、結局断念した。報道と伝聞に頼るばかりである。

日経デジタルコアのネット時評には、IGF Advisory Groupのメンバでもある富士通の加藤幹之さんの記事と、経団連ミッションのメンバーである日立の市川昭彦さんの記事が載っている。
人類共有のインターネットを議論・国連IGFリオデジャネイロ会議報告(前) 
人類共有のインターネットを議論・国連IGFリオデジャネイロ会議報告(後) 
インターネット「次の10億人」へ向け小型衛星携帯普及を――国連IGFに参加して

経団連ミッションといえば、レポートが出ている。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/107.html

cnetブログでは、経済産業省の村上敬亮さんが 3連発で現地レポートをお書きである。
「インターネットは空気のようなもの」ではない!? 〜IGF初日に参加して
IGF2日目雑感 〜 CIRとIPv6
IGF3日目雑感 〜 Cooperative Governance

村上さんの3日目のレポートから引用すると、

3. Multi−Stakeholoderということ

 こうした努力を続けていくと、ある意味、「会議のやりとりそのものは退屈」ということになってしまいがちです。しかし、感想がそこで止まってしまったら意味がない。こうした現実を、キャパシティビルディングの段階から含めて、みんなでコーディネートしながら進めていかなければいけない。だからこそ、マルチステークホールダー(複数の利害関係者)による会議という形式で、こうした取組を淡々と続けることに意味があるだと思います。これは、とても大切なことだと思います。

 「なんだ官民連携みたいな話か?」いった単純な理解の仕方をされたくない。そんな生やさしい御題とは、ちょっと現実が違うような気がします。今、日本は、こうした努力にフリーライドしているのではないでしょうか。

 そういう意味では、経団連団長でIGFアドバイザリーボードのメンバーをつとめる加藤さんや、なぜか日本代表のアドバイザリーボードメンバーであり、かつ裏方に徹して会議を支えているアダム・ピークさん、この世界に巻き込まれながら必死に勉強されてモデレータをされている今井さんといった方々の熱意と努力には、頭の下がる思いです。

 日本政府も、総務省を筆頭にIGFを支える努力を続けているわけですが、一個人として、もっと何が出来るかを真剣に考えないといけないなあ、と思いました。なんか、最後のところは優等生的ですけど。また、こうした社会の作り方自体が、一つの壮大な実験だし、そうした事を情飲み込んで会議をする国連というところも、ある意味、いろいろな経験を積んできた懐の深い組織なんだなと思いました。IGF全体のChairをしている国連のDesaiさんも人間的に本当に立派な方です。

これはアテネを見て僕もそう思ったことを、的確に書いてあると思った。国連がこういう会議に取り組むと言うこと自体凄いことで、デサイさんやクマーさんの情熱なしにはあり得ないのではないか。遠目に見て「何も結論ないじゃん、意味なくね?」と評してしまうのはフリーライダーの言うこと。生やさしくない問題にもがきながら苦しんで、何かを生み出そうとしているプロセスなんだろうと思う。