ISOC Membership & Donation

昨日ISOC - Internet Society から郵便が届いていた。何かと思ったら2004年のアニュアルレポートである。そういえば個人会員だったし、2004年はドネーションも入れていた。

数年前、村井純さんが「ISOCの活動を支えなきゃ」と言って、個人会員を奨励していた覚えがあるが、何年前か忘れた。ついでなのでいろいろと見てみたのだが、予算的には2002年が収支ともに最も小さい規模となっており、ISOCが毎年行っているカンファレンスINETが、2003年には開催されなかった。
この辺が活動的に底を突いているように見えるわけだが、一方で2002年はISOCPIR - Public Interest Registryを立ち上げ、2003年1月からPIRが.orgのレジストリになって、ここから安定した収入を得ているなんてことか、と思うのだが、レポートの数字からそれを読み取ることがちょっとできない。

ちなみに、郵送されてきたアニュアルレポートも、PDFで入手可能

どうも、Program Supportの収入USD2.4Mと、Direct Program Cost USD2.5Mというのが巨大で詳細がよく分からない。プログラムというのは、約半分がIAB/IETF/RFC Editorなど標準化活動,残り半分でWSIS/WGIGをはじめとするポリシ周りと途上国サポートである。
いずれにしても、Program SupportでUSD2.4M得ているのに対し、法人会費収入がUSD1M,個人会費収入がUSD10K程度なので、個人会員が多少増減しようが経営にあんまり影響しないような気もする。法人会員は油断して抜けていかれるとちょっと痛いかもしれない。

個人的にはISOCは存在感があって良いと思う。IAB/IETF/RFC Editorという、標準化機構のほとんどの傘となっているわけだし、ICANNがat-large会員制度を敷くずーっと前から個人会員制度があったわけで、ベンダや事業者だけでなく、ユーザの立場も収容できるはずなのだ。
ただし、例えばJPNICとしてISOCへの貢献を議論したりすると、この辺の妙な影の薄さがネックとなって、公益的意義にせよなんにせよメリットを訴えにくい。この辺は、JPNICも会員の皆さんからそういう感覚を持って捉えられているような気がして、困っている反面シンパシーみたいなものも感じてしまう。
 
個人会員だが、ドネーションを入れた人の名前はWebに張り出される高橋徹さんとciscoの森川さんと私、それ以外に数名日本人の方の名前が見える。contributorレベルならUSD75/yearでISOCを支えている気持ちになれるし、個人レベルがそういう貢献参加をすることには、金額の多寡以上に意義と価値があるように思う。