さらばJPIX

maem2005-11-08

1年前には異動して担当しなくなったが、結局僕が一番把握しているということもあったので、フランステレコムのOpentransit Internetの、JPIX撤収作業に立ち会ってきた。
  
知っている人は知っているが、いろんな紆余曲折のあったラックであった。中身のASはAS4689 -> AS4589+AS5511 -> AS5511 と移り変わり、契約者名は グローバルワンコミュニケーションズ株式会社 -> イクアント株式会社 -> フランステレコムロングディスタンスジャパン株式会社と移り変わった。

ラック自体は僕がグローバルワンに入った頃からあったが、AS5511は日本展開のほとんど全て,アジア展開の大部分を見てきたので、BGPのピアが落ちたのが見えたとき同様、このラックが空になったのをみると、なんとも切ない気持ちになった。

ITバブル,ネットバブルの波に乗って、2000年にグローバルワンの全株式を取得して展開してきたグローバル拡張路線は、前の社長で今のフランス財務相であるティエリ・ブルトンの時代に負債圧縮・財務健全化を第一義にした中期計画の中で採算領域特化路線へと変わった。僕がAS5511を担当し始めたのは2001年。2002年2003年と大手数社の皆さんに採用していただくことができたが、2003年後半くらいから、爆発する容量需要に対して価格競争が厳しすぎて本国のエンジニアリング担当者が音を上げ始めた。
思えばそのころからアジアからの撤退というシナリオに進み始めたのかもしれない。栄枯盛衰というか、ライフサイクルを一通り眺めた感じがする。ネットワークがなくなる一年前に、僕自身がR&Dに移ってしまっているのも、撤退路線の一つであった。
 
僕自身としては、1996年に前の会社でインターネットワールドエクスポへのネットワーク展開で5階東に初入館し、以降NSPIXP2,JPIX, NSPIXP6への接続が10年間続いたが、ついに入館する理由となる機械がなくなった。(AS2515は?という人がいるかも知れないけど、あっちは現場仕事全くしないし。)
 
そういうわけで、さようなら、JPIX。さようなら、KDDI大手町。また会う日まで。